「二月の勝者」という中学受験を扱った漫画があります。
中学受験についてのブログをいろいろと読んでいると「中学受験するなら必読!」とか「バイブルだ!」とか書かれていましたので、父(ぼく)が読んだ後、息子と妻にも読ませることにしました。
中学受験を目指すご家庭のみなさまは当然もう読まれていることと思います。
ドラマ化もされました。
(最終回の合格発表では、桜花ゼミナールの先生方と一緒に手に汗握りました。ドラマも良かったのですが、うちの妻によると漫画の方が好きなようです。)
ドラマはhuluで見れます。
日本テレビ2020年7月期土曜ドラマ『二月の勝者-絶対合格の教室-』公式サイト。「高瀬志帆」原作の中学受験の実態をリアルに描いた人気マンガが待望のドラマ化!激変する受験界に舞い降りた、最強で最悪のスーパー塾講師・黒木蔵人(くろきくろうど)を「柳楽優弥」が演じます!!
「子供に読ませない方がいいのかな?」と読ませるのをためらっている親御さんがいるかも知れませんが、子供にも読ませることで他人事だった中学受験が「自分事」になるという大きなメリットがあります。
うちの息子がどう感じたかを含め、子供にも「二月の勝者」を読ませるメリットについてご紹介します。
子供に二月の勝者を読ませるメリット
子供本人が中学受験に向けたスケジュールを理解する
たいていの子供はスケジュール管理なんて出来ません。
毎日今だけを考えて生きています。
うちの息子など明日の準備すらままなりません。
それが、二月の勝者を読めば、2月から新学年の講義が始まること、春期講習、夏期講習、冬期講習があること、志望校を決めていく時期なんかを知ることが出来ます。
口で言っても覚えられないことでも、漫画ならイメージとして鮮明に残るはずです。
塾にかかる費用がわかることで自分が大事にされていることがわかる
「二月の勝者」には生々しい塾の費用についての話も出てきます。
「子供にお金の話は良くないのでは?」と思う親御さんもいるかもしれません。
しかし、ぼくはその逆だと思うのです。
塾にはかなりの費用がかかっていることを知ることで、お父さんやお母さんが仕事を頑張っていること、自分にそれだけのお金をかける価値があることを子供自身が理解します。
子供の自己重要感が高まリます。
ただなんとなく塾に行くのではなく、その塾には親の自分への思いや期待が詰まっていることを理解することで、講義への真剣度も上がると思うのです。
受験本番を疑似体験できる
子供にとって中学受験は初めての受験。想像もつかないはずです。
二月の勝者を読んでおくことで、受験本番を迎えるまでの緊張、受験当日の様子、合格発表後の子供自身や親や塾の反応などを事前に疑似体験することが出来ます。
全く想像のつかなかった受験本番が、あと何ヶ月後には実際に体験することになることをリアルに感じられるはず。
そう、他人事だと思っていた中学受験が「自分事」になるのです。
中学受験が自分事になれば、日々の勉強に対する姿勢が変わってきます。
(もし、第一志望に合格できなくても、二月の勝者で疑似体験しておけば、ショックが少しやわらぐ気もします。)
息子の感想
実際にうちの息子に読ませたところ、以下の感想を伝えてくれました。
塾の裏側が知れて面白かった
息子によると「俺らが見ていたのは通っている塾の表だけ、塾の裏側はこんな風になっていることがわかって面白かった!」とのこと。
親からすると、営利企業である塾をリアルに描いた漫画を読ませて大丈夫かなあ?と危惧していましたが、塾が嫌いになったり、行きたくなくなったりすることはなく、むしろ真剣に通うようになり安心しました。
受験生の子供たちがリアル
特に、ストレスで髪の毛をむしりながら勉強する女の子がちょー怖かったそうです。
他にも、うちの塾でいうと「神7」は○○くんと○○と・・・だな、とか、受験生の子供たちがリアルに書かれてるよと言っておりました。
名言というかインパクトのあるセリフが多い
「自分は天才」とでも思っているのか?
前哨戦である一月地方入試で『灘』に合格したから?
『ラ・サール』が『渋幕』が受かったから?
カン違いも甚だしい。
君達が合格できたのは、父親の「経済力」
そして、
母親の「狂気」
1巻の始めの黒木の有名なセリフなのですが、息子がこのセリフを覚えているのです。
ぼくは『父親の「経済力」と母親の「狂気」』しか覚えていなかったので、息子が全部覚えていてスラスラ言ったのには驚きました。
子どもに「課金」して、クソ強いキャラに育てよーとして何が悪い。
勇人にどんな敵でもラスボスでも倒せるクソつええ武器持たせたいんだよ。課金ゲー上等!!
このセリフはぼくも好きなのですが、息子もゲームをやるので「ほんとに課金ゲームみたいだ。」とうなずいていました。
妻の感想
じゅりちゃんが漢字を雑に書いて失点しているのがまるで息子のよう
妻)「7巻のじゅりちゃん、あんた(息子のこと)と一緒じゃん。
ほれ、このあんたの字、止め、ハネめちゃくちゃ!!」
ぼく)「君は算数もじゅりちゃんほどできへんけどな!」
息子)「もー、言わんといて!(苦笑)」
と、家族で大笑いしました。
妻は漫画に出てくるこどもと自分の子を重ね合わせて楽しんで読んだようです。
ぼくの感想
親の口癖は子どもにうつる
島津くんが偏差値60以下の学校は学校じゃないとかゴミだとか言っているのですが、それはお父さんがいつもそう言っているからでした。
親の言葉や考え方は子どもにうつりますから、ぼくも気をつけなければいけません。
身につまされる思いがしました。
二月の勝者はやっぱり必読
みなさんがおっしゃっているとおり、中学受験する家庭にとって「二月の勝者」は必読だと思いました。
- 中学受験に向けたスケジュールがわかる。
- 中学受験にかかるお金のことがわかる。
- 中学受験は子供本人だけでなく、親も一緒に立ち向かわなければならないことがわかる。
などなど、この漫画から得られる情報はたくさんあります。
おわりに
二月の勝者は父親と母親と子供が読んで1冊7~800円です。
全21巻そろえたところで1万6000円くらいです。
(中古だと1万円少々)
塾代に年間100万円以上かけていることを考えたら、1万6000円程度で本人の講義を受ける真剣度が増すならたいした金額ではありません。
うちの妻は、ドラマよりも漫画の方が好き、と言っております。
まだお読みになっていないご家庭はお子様と一緒にどうぞ。
(学校の授業態度は良くないうちの息子も塾の講義は真剣に聞いているようで、公開模試で初めて成績上位者に名前が載ったと喜んでいました。)
おわり
関連本
次の本も、中学受験生を持つ親御さんにとって、必読書と言ってもよいほどオススメの一冊です。
次の記事でこの本を詳しくレビューしています。
合わせてご一読ください。
「親が9割?いやいや、せいぜい親は1割くらいでしょ?」 「親はお金を出したり、塾の送り迎え、お弁当持たせれば十分でしょ?」 「がんばれ息子(娘)!父さんは見守ってるからな!」 などと、僕と同じようなことをお思いのみなさま …